マンガの翻訳料金の相場|文字単価の目安と費用を抑える4つのコツ【2026年版】
日本のマンガは、いまや海外でも当たり前のように読まれる作品になりました。
自社の作品を世界の読者へ届けたいと考えたとき、最初の一歩になるのが台詞やナレーションの翻訳です。
ただ、マンガの翻訳料金が何を基準に決まるのかは、案外わかりにくいものです。
この記事では、マンガ翻訳の料金がどのように決まるのか、文字単価・ページ単価の相場の目安、ページ・話・巻ごとの費用、料金を左右するポイント、依頼前に確認したいことまでを、ひととおりまとめました。
先に結論
- マンガ翻訳の料金は、1ページあたりの単価か1文字あたりの単価で計算するのが基本。文字単価なら、日本語→外国語でおおむね1文字8〜20円が目安です。
- Webtoon(縦スクロール)はページの区切りがないため、1話単位で計算されるのが一般的です。
- 翻訳した文字を画像に入れる写植は翻訳とは別の作業。相場は翻訳だけか・写植まで含むかで大きく変わります。
マンガ翻訳の料金はどう決まる?
マンガ翻訳は、ただ台詞を別の言語に置き換えるだけの作業ではありません。
吹き出しに収まる長さに整えたり、描き文字(オノマトペ)の雰囲気を訳文でも残したりと、文章の翻訳とは違う手間がかかるぶん、料金の数え方にもマンガならではの事情があります。
具体的には、台詞・ナレーション・描き文字(オノマトペ)といった文字をすべて訳すため、作品の分量が増えるほど費用も上がります。
料金の数え方は依頼先によって違い、おおむね次の3つに分かれます。
- 文字単価制(1文字あたり◯円)
原稿の文字数で計算する方式です。
出版翻訳と同じ数え方で、台詞の量に応じて費用が決まります。 - ページ単価制(1ページあたり◯円)
マンガでよく使われる方式です。
1ページいくら、という形なので、ページ数が決まっていれば総額の目安を出しやすいのが利点です。 - 話・エピソード単価制
Webtoon(縦スクロール)はページという区切りがないため、1話あたりいくら、という単価が多くなります。
見落とされがちなのが写植の扱いです。
翻訳した文字を画像のなかに入れていく写植は、翻訳とは別の作業になります(くわしくは後述します)。
相場を比べるときは、その料金が翻訳だけなのか写植まで含むのかで金額が変わります。
マンガ翻訳の料金は文字数(またはページ数)× 単価で見積もるのが基本です。
同じ作品でも、翻訳の方向(日本語→外国語か、外国語→日本語か)や言語によって単価は変わります。
マンガ翻訳の料金相場【文字単価の目安】
ここからは一般的な相場を確認します。
文字単価でみたマンガ翻訳の料金は、言語の組み合わせや依頼先によって幅がありますが、おおよそ次の水準が目安になります。
| 翻訳の方向 | 1文字あたりの目安 |
|---|---|
| 日本語 → 外国語 | 約8〜20円/文字 |
| 外国語 → 日本語 | 約8〜22円/文字(ワード単価の場合あり) |
※マンガ翻訳の文字単価としての一般的な目安で、ページ単価で計算する会社や写植まで含む完成原稿では変わります。上表は各社の料金表と日本翻訳連盟(JTF)翻訳料金の目安を参考に編集部が整理しました(2026年時点/実際の費用は各社の見積もりで確認を)。
相場に幅があるのは、めずらしい言語や専門性の高い作品まで含むからです。
英語への翻訳は対応できる翻訳者が多く比較的安定しますが、対応者が少ない言語ほど高くなるのが一般的です。
なお、外国語→日本語(海外マンガの日本語化)では、英語などは1ワードあたりの単価になることがあります。
同じ作品でも翻訳の方向で単価が変わるため、見積もりを依頼するときは、翻訳の方向も忘れずに伝えましょう。
相場の数字だけを見ると安いほうに目が向きがちですが、料金に写植が含まれるかどうかで、比べる前提が変わります。
比べるときは、必ず作業範囲をそろえて確認しましょう。
ページ・話・巻あたりの料金目安と最低料金
文字単価がわかると、作品の分量からおおよその費用を見積もれます。
マンガは1ページあたり約100字(台詞量によって前後します)として、相場の中で標準的な目安の1文字12円で試算すると、分量ごとの費用はおおよそ次のようになります。
| 分量 | 文字数の目安 | 料金の目安 |
|---|---|---|
| 1ページ | 約100字 | 約1,200円 |
| 1話(雑誌掲載作) | 約2,000字 | 約24,000円 |
| 同人マンガ1冊(40ページ) | 約5,000字 | 約60,000円 |
| 単行本1巻 | 約15,000字 | 約180,000円 |
※1文字12円(相場の中間的な目安)× 文字数で算出した目安です。実際は単価・台詞量・言語ペアによって変わります。文字数は台詞・ナレーション・描き文字を含みます。
表のとおり、同じ1ページでも台詞が詰まった作品とコマ運び中心の作品では文字数が違い、費用も前後します。
アクション中心で台詞の少ない回なら、ページ数のわりに費用は抑えめになります。
ページ数よりも、台詞が詰まっているかどうかで金額が大きく変わる点を覚えておきましょう。
もう一つ気をつけたいのが最低料金(ミニマムチャージ)です。
多くの翻訳会社では最低料金が設定されているため、短い読み切りや数ページの作品では、文字数に単価を掛けた額より最低料金のほうが優先されることがあります。
短い作品を頼むときは、単価とあわせて最低料金も必ず聞いておきましょう。
料金を左右する5つのポイント
同じページ数の作品でも、条件によって見積もりは上下します。
見積もりの金額がなぜそうなるのかを判断するために、次の5点を確認しておきましょう。
- 翻訳の方向と言語ペア
日本語→外国語か、外国語→日本語かで単価が変わります。
英語以外や、対応できる翻訳者が少ない言語ほど高くなる傾向があります。 - 作品の分量(ページ数・文字数)
台詞やナレーションが多い作品ほど、訳す文字数が増えます。
ページ数が同じでも、文字の密度によって費用は変わってきます。 - ページマンガかWebtoonか
ページマンガはページ単価や文字単価、Webtoonは話単位での見積もりが一般的で、作品の形式によって見積もりの出方が変わります。
- ジャンルと専門性
歴史・SF・医療ものなど専門用語や固有名詞が多い作品、言葉遊びやダジャレが持ち味の作品は、調査と作り込みが増えます。
- 写植の有無と納品形式
翻訳だけか、写植まで含むかで総額が変わります。
写植は別の会社が担当することも多く、その場合は対訳表での納品が前提になります。
依頼の前に確認したいこと
マンガの翻訳は、文章の翻訳より工程が分かれています。
見積もりを比べる前に、次の点を確認しておくと、条件をそろえて検討できます。
- 翻訳と写植は別の作業:写植(訳文を画像に入れる作業)、レタリング、吹き出しのレイアウト調整、コマ反転、描き文字(オノマトペ)の作り直しは、翻訳とは異なります。翻訳会社が引き受けるのは、原文を訳文にするところまでです。写植は専門の会社が手がけるのが一般的です。
- 原稿の渡し方:PDF、各ページの画像(スキャンデータ)、出版社の制作データなど、どの形式で渡せるかを先に確認しておくと、見積もりがスムーズに進みます。
- 納品の形式:マンガの翻訳は、原文・訳文・コマ位置や吹き出し番号を記した対訳表で納品されるのが一般的です。後の写植作業に合う形式かどうかを確認しておきましょう。
- 修正対応の条件:修正の回数・期間・無料の範囲は会社ごとに異なります。発注前に範囲を確認しておくと、あとで想定外の費用を防げます。
マンガ翻訳の見積もりを比べるときは、翻訳だけの料金か写植まで含むかを必ず確認しましょう。
対応範囲が違うと、同じ条件で金額を比べられません。
マンガ翻訳の費用を抑える4つのコツ
品質を保ちながら費用の見通しを立てるには、いくつかのコツがあります。
安さや納期の早さだけで選ばないことを前提に、無理のない進め方を確認しましょう。
- きれいな原稿を渡す
文字がはっきり読める画像や、台詞をまとめたテキストがあると、原稿の確認にかかる手間が減ります。
- 複数言語はまとめて発注する
同じ作品を複数の言語へ訳す場合、まとめて発注すると単価の割引が用意されている会社があります。
- 巻・話をまとめて相談する
続き物は巻や話をまとめて相談すると、用語や口調をそろえやすく、やり取りも一度で済みます。
- 納期に余裕を持つ
短納期は割増になることがあるので、発売や公開の予定にあわせて早めに相談しておきましょう。
続き物は、用語集やこれまでの訳をまとめて共有しておくと、巻をまたいでも表記がそろい、やり直しを減らせます。
複数言語の予定があるなら、最初にまとめて伝えるのがおすすめです。
マンガ翻訳ならアルス・トランスレーションズ
アルス・トランスレーションズは、マンガ翻訳をはじめとする芸術・エンターテインメント分野を専門とする翻訳会社です。
雑誌掲載作・単行本・Webtoon・同人マンガまで、台詞の話し方や描き文字(オノマトペ)の雰囲気を、作品に合わせて訳します。
参考:アルスの料金例
アルスのマンガ翻訳は、台詞・ナレーション・描き文字のテキストを基本単価(文字単価)で計算します(いずれも税抜・目安)。
| 翻訳の方向 | 英語 | その他の言語 |
|---|---|---|
| 日本語 → 外国語 | 10円/文字 | 11円/文字 |
※その他の言語はフランス語・スペイン語・イタリア語・ドイツ語・中国語・韓国語・ポルトガル語が対象です。外国語→日本語は英語15円/ワード、中国語・韓国語9円/文字などが基準になります。最低料金は9,000円(税抜・目安)です。
分量別では、アルスのマンガ翻訳(日本語→英語)の料金例は次のとおりです。
| 内容 | 文字数の目安 | 料金目安 |
|---|---|---|
| 1ページの目安換算 | 約100字 | 1,000円 |
| Webtoon 1エピソード | 1,500字 | 15,000円 |
| 1話(雑誌掲載作) | 2,000字 | 20,000円 |
| 同人マンガ1冊(40ページ) | 5,000字 | 50,000円 |
| 単行本1巻 | 15,000字 | 150,000円 |
※実際の料金は総文字数・言語ペアによって変わります。文字数は台詞・ナレーション・描き文字を含みます。作品紹介やプロモーション資料などの関連文書も基本単価(10円/文字)で対応します。
アルスのマンガ翻訳には、次のような特徴があります。
- 二段階の品質管理:各言語の翻訳者が訳文を作成し、経験豊富な統括チームが作品全体の観点から確認します。必要に応じて訳文を英語へ訳し戻し、伝えるべき内容や雰囲気が保たれているかを確かめます。
- 対訳表で納品:原文・訳文・コマ位置や吹き出し番号を記した対訳表で納品するため、後の写植作業に進めやすい形でお渡しします。
- 修正対応が1年・無制限・訳文の20%まで無料:納品から1年間、訳文全体の20%までであれば、回数の制限なく無料で修正します。
- 見積もり・相談が無料/複数言語の同時発注で15%オフ:お見積もり・ご相談は無料です。同じ作品を複数の言語へ翻訳する場合は、単価から15%引きになります。
料金の詳細は料金ページ、対応できる作品の範囲はマンガ翻訳の対応分野からご確認いただけます。
依頼前に仕上がりを確かめたい場合は、訳文と訳者解説を無料で届けるサンプル翻訳もご利用いただけます。
制作の現場から
マンガの翻訳でいちばん悩むのは、描き文字(オノマトペ)を音のまま残すか、意味に寄せて訳すかです。
「ドキドキ」のような音は、外国語にぴったり同じ響きの語がないことも多く、その場面の空気に合わせてどちらに振るかを一つずつ決めていきます。
「ゴゴゴ」のような迫力を出す音は、英語にすると文字数が増えて吹き出しからはみ出しやすく、毎回どう見せるか頭を悩ませます。
台詞も、元の語順のまま訳すと収まらないため、意味を保ちながら短く言い換えます。
キャラクターごとの口調や一人称が巻をまたいでぶれないよう、作品全体でそろえるのも欠かせない作業です。
こうしたマンガ翻訳ならではの難しさがあるからこそ、アルスでは翻訳者と統括チームが連携し、翻訳の品質を保つことで、作品の魅力を伝えています。
この記事の要点
- マンガ翻訳の料金は、ページ単価か文字単価で計算するのが基本。文字単価なら、日本語→外国語で1文字おおむね8〜20円が目安です。
- Webtoonはページの区切りがないため、1話あたりの料金になるケースが目立ちます。
- 料金は翻訳の方向・分量・形式(ページマンガかWebtoonか)・ジャンル・写植の有無で変わります。
- 写植・レタリング・描き文字の作り直しは翻訳とは別の工程。見積もりは翻訳だけか・写植まで含むかをそろえて比べましょう。
アルスではマンガ翻訳を基本単価1文字10円(日→英・税抜・目安)で対応し、対訳表で納品します。
見積もり・相談は無料ですので、作品の分量と言語が決まったら、まずはお気軽にご相談ください。