ゲームローカライズとは?翻訳との違い・工程・費用の目安まで解説【2026年版】
海外のプレイヤーにも、自分たちのゲームを遊んでほしい。
そう考えたときに必ず出てくるのが、ローカライズという言葉です。
とはいえ、翻訳とどう違うのか、何を訳すのか、どんな手順で進むのかは、案外わかりにくいかもしれません。
この記事では、ゲームローカライズとは何かを、翻訳との違い・訳す対象・進め方の工程・費用の目安・依頼前の準備まで順に整理しました。
先に結論
- ゲームローカライズとは、別の国のプレイヤーが自然に遊べるように、言語だけでなく文化や表示まで合わせて訳すこと。単なるテキスト翻訳より範囲が広い作業です。
- 訳す対象はシナリオ・台詞・UI・ストアページ・パッチノートなど多岐にわたり、どこまで対応するかで進め方も費用も変わります。
- アルスでは、ゲームのテキスト翻訳・ローカライズを基本単価10円/文字〜(最低9,000円・税抜)で対応。一部のテキストだけの依頼や、無料サンプル翻訳での品質確認もできます。
ゲームローカライズとは?
ゲームのローカライズとは、別の国のプレイヤーが、現地の言葉で自然に遊べるようにすることです。
言葉を訳すだけでなく、表示のしかたや表現も、その国の感覚に合わせて整えていきます。
いまでは、1つのタイトルが世界中で遊ばれることも珍しくありません。
海外のプレイヤーにも違和感なく楽しんでもらうために、ローカライズは欠かせない工程になっています。
うまくいけば、ストーリーの面白さも操作のしやすさも、現地の言語でそのまま伝わります。
逆に、言葉を置き換えるだけでは、ニュアンスや世界観が抜け落ちてしまいます。
ローカライズは、言語の翻訳と、現地に合わせた調整をまとめた呼び方です。
どこまでの調整を含めるかは、作品や展開先によって変わります。
翻訳・ローカライズ・カルチャライズの違い
ゲームの翻訳まわりでは、翻訳・ローカライズ・カルチャライズという3つの言葉がよく一緒に出てきます。
作業がかぶる部分も多いのですが、指す範囲が少しずつ異なります。
- 翻訳
言葉を別の言語に置き換える作業です。
原文の意味を正確に、自然な訳文にすることが中心になります。 - ローカライズ
翻訳に加えて、UIの表示や表現を現地のプレイヤーに合わせて整える作業です。
言語だけでなく、遊びやすさまで含めて調整します。 - カルチャライズ
その国の文化や価値観に合わせて、表現やビジュアルを変える作業です。
ローカライズの一部として語られることもあります。
3つに厳密な線引きがあるわけではありません。
おおまかには、言葉に近いほど翻訳、文化や価値観に踏み込むほどカルチャライズ、その間をつなぐのがローカライズ、と捉えておけば十分です。
たとえば、キャラクターが手にしているおにぎりを、その国になじみのある食べ物に差し替える。
あるいは、宗教や生活習慣に触れる描写を、別の表現に直す。
こうした調整がカルチャライズにあたります。
言葉を訳すだけで十分なテキストもあれば、文化に踏み込んだ調整が必要なテキストもあります。
どこまで対応するかを最初に決めておくと、進め方の見通しが立ちます。
何を訳すのか
ローカライズで訳す対象は、ゲーム内のシナリオや台詞だけではありません。
大きく分けると、ゲーム内のテキストと、ゲーム外のテキストの2つがあります。
ゲーム内のテキスト
- シナリオ・ストーリー:物語の本筋や会話。分量がもっとも多くなりやすい部分です。
- 台詞・ナレーション:キャラクターの語り。口調や一人称の作り込みが必要です。
- UI・システムメッセージ:メニューやボタン、「空き容量が不足しています」といった画面の案内文。
- 固有名詞・アイテム名・スキル名:作品全体で表記をそろえる必要があります。
ゲーム外のテキスト
- ストアページ:Steam・App Store・Google Playなどの紹介文。集客に直結します。
- パッチノート:アップデートのたびに更新される変更履歴。
- 公式サイト・SNS・プロモーション素材:作品を知ってもらうための文章。
どこまでを訳すかは、作品の規模や展開のしかたによって変わります。
ゲーム内のテキストだけでなく、ストアページのようなゲーム外の文章まで含めて考えておくと、抜け漏れを防げます。
ゲームローカライズの進め方
ゲームのローカライズは、おおまかに次のような流れで進みます。
順番や範囲は作品や依頼先によって変わりますが、全体像をつかんでおくと、見積もりや納期の相談がしやすくなります。
- 作品を理解する(ファミライズ)
訳す前に、まず実際にゲームを遊んで、世界観やルール、キャラクターの関係を頭に入れます。
文脈が分かってはじめて、適切な訳語を選べます。 - 用語集・スタイルガイドを作る
固有名詞やUI用語の訳を一覧にした用語集(グロッサリー)と、文体をそろえるスタイルガイドを用意します。
複数の翻訳者が関わっても、表記がぶれないようにするためです。 - 翻訳する
用意した資料をもとに、シナリオ・台詞・UIなどを訳します。
分量が多い作品では、翻訳者が分担して進めることもあります。 - 品質を確認する
訳文を作品全体の観点から見直し、用語の統一や文脈との整合を確認します。
必要に応じて、訳文を英語に訳し戻し、内容にずれがないかを確かめる方法もあります。 - 実機で確認する(LQA)
完成したゲーム画面を見ながら、文字あふれや表示崩れ、文脈に合わない訳がないかを確認します。
音声がある作品では、吹替の収録が入ることもあります。
テキストの翻訳だけを依頼し、実機への組み込みやLQAは社内で行うケースもあれば、全工程をまとめて任せるケースもあります。
どこからどこまでを依頼するかで、進め方も費用も変わります。
ゲームローカライズならではの難しさ
同じ翻訳でも、ゲーム翻訳には独特の難しさがあります。
- 表示枠に収める
ボタンやメニューは、表示できる文字数が決まっています。
意味を保ったまま、限られた幅に収まる長さへ言い換える必要があります。 - 文脈のない断片
テキストは、画面のどこで出るのか分からない短い単位で渡されることがあります。
同じ単語でも、場面によって訳語が変わります。 - 世界観と用語の統一
独自の固有名詞や設定が多い作品ほど、表記をそろえる手間がかかります。
用語集があると、ぶれを防ぎやすくなります。 - 文化への配慮
表現や描写が、その国の習慣や規制に触れることがあります。
世界観を壊さない範囲で、別の形に置き換える判断が必要です。
言葉を機械的に置き換えただけでは、文字あふれや文脈のずれが残りがちです。
なので、訳したあとに実際の画面で確かめる工程が欠かせません。
費用はどのくらいかかる?
ゲームの翻訳・ローカライズの費用は、基本的に翻訳する文字数 × 単価で決まります。
訳すテキストの量が増えるほど、料金も上がるという決まり方です。
日本語から英語への翻訳では、1文字あたりおおよそ8〜20円が目安です。
ここに、依頼先や範囲によっては、UIの調整やLQA、音声収録といったローカライズ特有の工程が加わり、総額が変わります。
※文字単価の水準は日本翻訳連盟(JTF)翻訳料金の目安等の業界資料を参考に編集部が整理した水準です(2026年時点)。実際の費用は分量・言語ペア・依頼範囲によって変わります。
総額は、テキストの量・対応する言語数・含める工程の3つで大きく変わります。
どこまでを依頼するかを先に決めておくと、想定外の追加費用を防げます。
依頼前の準備とうまく進めるコツ
ローカライズをスムーズに進めるには、依頼の前にいくつか決めておくとよいでしょう。
見積もりが早く出て、後からのやり直しも減ります。
- 訳す範囲を決める:ストアページだけか、本編まで含めるか。範囲がはっきりすると、見積もりも出しやすくなります。
- 用語集・既訳を共有する:固有名詞やUI用語のリストがあると、確認の手間と表記のぶれが減ります。
- 原稿(テキスト)を確定させてから渡す:後からの差し替えによる追加費用を防げます。
- 優先度の高いところから段階的に:集客に関わるストアページから始めると、初期の費用を抑えやすくなります。
- サンプルで仕上がりを確かめる:本発注の前に品質を確認できれば、やり直しのコストを避けられます。
安さだけで選ぶと、文脈に合わない訳や表示崩れの修正で、かえって時間と費用がかかることがあります。
料金だけでなく、仕上がりや確認の体制まで含めて選ぶと、あとからのやり直しを防げます。
アルスのゲーム翻訳・ローカライズと依頼の流れ
アルス・トランスレーションズは、ゲームをはじめとする芸術・エンターテインメント分野を専門とする翻訳会社です。
インディーゲームから大規模タイトルまで、シナリオ・台詞・UI・ストアページ・パッチノート・公式サイトのテキスト翻訳・ローカライズに対応しています。
参考:アルスの料金例
アルスは、ゲームのテキスト翻訳を基本単価10円/文字(日本語→英語・税抜)から承っています(最低料金9,000円)。
料金は文字数に単価を掛けて算出します。
| 対象 | 分量の目安 | アルスの料金例 |
|---|---|---|
| ストアページ | 約1,500字 | 15,000円 |
| パッチノート1回 | 約1,000字 | 10,000円 |
| パズル・カジュアル | 約5,000字 | 50,000円 |
| アクション・プラットフォーマー | 約20,000字 | 200,000円 |
| アドベンチャー | 約50,000字 | 500,000円 |
| シミュレーション・ストラテジー | 約100,000字 | 応相談 |
| RPG・ノベルゲーム | 約300,000字〜 | 応相談 |
※税抜・目安です。同じジャンルでもインディーから大規模まで文字数は大きく変わるため、実際の料金は総文字数で算出します。
ジャンル別の詳しい費用や、費用を抑えるコツは、ゲームの翻訳料金の相場でまとめています。
サービスの特徴
- 翻訳者+統括チームによる二段階の品質管理(必要に応じて英語への訳し戻しで検証)
- 対応範囲はテキストの翻訳と品質チェックまで(実機への組み込み・音声収録・レイアウトやデザインなどの制作・加工作業は範囲外)
- 修正は納品から1年間・訳文の20%まで・回数無制限で無料
- 訳文の著作権は料金の完済時にご依頼主へ譲渡。NDA(秘密保持契約)にも対応
- 無料サンプル翻訳・無料お見積もり(オンライン相談はGoogle Meet)
- 料金は後払い(納品後に請求書を送付)。クレジットカードまたは銀行振込
ゲームのローカライズで対応できる範囲は、ゲーム翻訳の対応分野のページでもご紹介しています。
各言語の単価や最低料金などの詳細は、料金ページからご確認いただけます。
ご依頼を検討中の方には、サンプル翻訳もご用意しています。
原稿の一部を無料で訳し、訳者の解説をつけてお渡しするので、仕上がりを見たうえで判断していただけます。
ご依頼の流れ
- お見積もり・ヒアリング
お見積もりフォームから概要を送信。
作品の内容・希望する言語・文体などを共有のうえ、見積もりと納期をご提示します。
見積もり・相談は無料です。 - ご発注
内容・料金・納期にご合意のうえ発注。
実績公開の範囲もこの段階で選べます。 - 翻訳
各言語の翻訳者が訳文を作成し、統括チームが作品全体の観点から確認します。
- 納品
ご指定の方法で納品。
内容をご確認のうえ、必要に応じて修正対応を受け付けます。 - お支払い
納品後に請求書をお送りします。
クレジットカードまたは銀行振込でお支払いください。
制作の現場から
ゲームのテキストは、画面のどこで出るのか分からない短い断片の形で届くことが少なくありません。
たとえばFireの一語が、攻撃コマンドなのか、燃えている状態を示す表示なのかで、訳は大きく変わります。
なので依頼者様にご相談をさせていただくのはもちろん、まず実際に遊んで、世界観や言葉の使われ方を確かめてから、訳語を選ぶのが理想です。
もう一つ気を配るのが、その国の感覚にどこまで寄せるかです。
固有名詞やジョークをそのまま残すか、現地に伝わる形に置き換えるか。
作品の雰囲気を壊さない範囲で、統括チームと相談しながら決めていきます。
こうしたゲーム翻訳ならではの難しさがあるからこそ、アルスでは翻訳者と統括チームが連携し、翻訳の品質を保つことで、作品の魅力を伝えています。
まとめ
この記事の要点
- ゲームローカライズとは、別の国のプレイヤーが自然に遊べるように、言語だけでなく文化や表示まで合わせて訳す作業
- 翻訳は言葉の置き換え、ローカライズは現地に合わせた調整まで、カルチャライズは文化・価値観への適応
- 訳す対象はシナリオ・台詞・UIなどゲーム本体と、ストアページ・パッチノートなどゲーム外に分かれる
- 進め方は、作品理解→用語集→翻訳→品質確認→実機確認(LQA)が基本。どこまで依頼するかで費用が変わる
- アルスは基本単価10円/文字〜(最低9,000円)。二段階品質・1年間の無料修正・無料サンプル翻訳に対応
ゲームの世界観を、別の言語のプレイヤーにもそのまま届けたいときは、まず訳したいテキストの分量と言語を添えて、お気軽にご相談ください。